授業レポート:クォーツ時計の心音を聞く「クォーツソナー」を製作!
今回の授業では、学生たちが「クォーツソナー」という診断機器を製作しました。
この装置は、クォーツ時計のステップモーターから発せられるごく微細なパルス音をマイクで拾い、可聴化することで、時計の動作状態を診断するためのものです。
クォーツ時計は電池で駆動し、1秒ごとにパルス電流を発生させて針を動かします。しかしそのパルスは非常に小さく、通常の聴覚では捉えられません。「クォーツソナー」はその信号を検出し拡大することで、時計が正常に動作しているか、パルスが途切れていないかなどをチェックできる装置です。
授業では、以下のようなステップで製作を進めました:
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電子マイクと増幅回路を基板に組み込み
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スピーカーへの出力調整
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実際のクォーツ時計を用いた動作確認実験
試作機のテストでは、規則的な「コッ、コッ…」というパルス音を明確に聴き取ることができ、学生たちからは「時計の心音が聞こえるようで感動した」という声もありました。このような装置を自作することで、電子時計の内部動作への理解が深まるだけでなく、電子回路設計の基礎力も養われます。