【46期生】6月10日は時の記念日 part.1
今年も、滋賀県近江神宮で行われる漏刻祭、時計博物館、近江時計学校にお邪魔しました。訓練生は授業で習った時計の歴史そして用語を備えながら博物館の見学、そして他校であり同士の作業場を見ることができ、考えさせられるものがあったようです。
少しばかりではありますが、訓練生の当日の感想を載せてみようと思います。
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6月10日、近江神宮の漏刻祭に参加した。恥ずかしながら、私は訓練校に入学するまで漏刻祭を全く知らず、おそらく入学していなければ漏刻祭を知ることはなかったであろう。
そんな私が近江神宮で漏刻祭に参加できたことは貴重な体験であり、有意義な時間を過すことができた。ここでは、その近江神宮での1日を通して私が感じたことをまとめてみたい。
午前中に行われた漏刻祭は、大正9年の6月10日「時の記念日」から今日まで続いており、その発端に関しては学校の授業で習っていたが、実際にその場に居合わせると、99年という長い伝統の重みを感じることができた。また、宮司の挨拶でブラックホールの撮影に成功したニュースが話題に挙がった際には、学校で習った重力と時間の関係を思い出し、時間の不思議や魅力について改めて深く学んでみたいと思った。
午後からは境内の時計博物館へ行き、日本の時計の発展を学ぶことができた。先人たちの知恵の結晶とも言えるその時代の時計の姿に感銘を受けた。また偶然にも、漏刻祭に出席されていた時計の文字盤研究家である安藤隆雄氏とお話することができ、なぜ時計の文字盤に0時がないのか教えていただいた。常識を疑う姿勢を持つことの大切さを知ることができた。
次に近江時計眼鏡宝飾専門学校の見学はとても刺激的な体験となった。そこは3年制ということもあり、充実した設備や生徒が製作した道具、部品などのクオリティの高さに圧倒された。今後、同じ業界でこんな人達と働いていかなければならないのかと尻込みする一方で、同じ志の仲間がここにもいるという喜びを感じることもできた。
近江神宮での1日を振り返ると、4月から入学して約2ヶ月が過ぎ、少しずつ時計のことがわかり始めた今だからこそ、時計への理解や興味がより一層深まったのではないかと感じた。この日学んだことを活かしながら、今後は技能検定2級という近い目標だけではなく、その先の将来像も見据えながら精進していきたい。
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