☆針入れの製作☆

5/29/2023 大阪府時計高等職業訓練校

本日は腕時計の針をいれる工具の製作です。


時計の針は一般的に【時間】【分】【秒】の3種類あり時計の針をセットする際には専用の針入れが3種類必要となります。

しかし時計によっては針の穴の大きさ等が違うために、実際には約6~8種類の針入れが必要となります。

今日の授業では本体4本の先端が8種類の針入れを製作しました。



材料は1.針入れ本体、2.接合部、3.先端ビットで、
1工程目はそれぞれカットした面を綺麗に面取りします。
2工程は接合部を本体に接合するためにミニ旋盤で削ります。
3工程は先端ビットの穴開け。



生徒の皆さんは初めてのミニ旋盤作業ではおそるおそる削ったり、
手作業での穴あけ作業では苦労しながらも作業されておられました。
授業の終盤では、本当の旋盤でテール(穴あけ用)をつけて穴あけもしてもらいました。



今年も生徒の皆さんは色々な工具を約2カ月かけて製作されておられます。
時計の工具は市販でも販売されていますが自分で作ることも可能なのです。
そして工具製作はやすり作業の訓練、磨き、はんだ付け、焼き入れ等様々な技術の習得でもあります。

また自分で作った工具には愛着がわきますし一生物にもなりえます。






今日の針入れ製作で生徒の皆さんは時間配分も考えながら丁寧な作業をされていて、確実に成長を感じました。

次回からの私の授業はクオーツETA955.112の分解掃除となります。
これからが時計修理技能士の第一歩目となります。
皆さん気合を入れて授業に取り組んで下さいませ。

講師大塚